Mr.HOBO
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母は強かった!
 だいぶ前に不登校の生徒さんの話を書いたが、先日その生徒さんのお母さん
から連絡がきた。じつはその生徒さんのお家は岩手県山田町、今回の災害で町
が殆どなくなってしまったところだ。ぼくは災害の1週間前にこの生徒さんの
母親とじっくり話し込んで今後の学習方針を決めた。学校に行けるようになる
ことが先決だが、学力不足を家庭学習で補いたいというその母の希望からかな
り高価な学習教材を購入していただいた。子供と一緒に自分も学習するという
母の眼を見てぼくは『大丈夫!』と、確信、握手して帰ってきた。数日後「教
材が届きました」というお礼の電話が来た次の日、2011•3•11、悪夢の
ような、あの日、災害の犠牲者となり、今も避難所でその生徒さんと過ごして
いる。

「あの~、覚えてますか?山田町の○○です。津波で家も家族もなくなっちゃっ
たのぉ」
「えっ?○○ちゃんは?」
「無事でしたぁ。なんとか逃げてきましたぁ」
「よ、よかったねぇ、」
ぼくはそれしか言えなかった。
「あの~、教材はやっぱり無理でしょうかぁ?流れちゃってぇ。」
「どこに送ったらいい?お母さん!いいよいいよ送ってあげるからね、いいよ
いいよ。」
「もとの住所に送ってくれたら避難所に届きますからぁ。避難所で娘と勉強しま
す。」
「余震、ヒドいでしょう?寒くないかい?食事は?娘さん元気してる?」
「2人で頑張ってますぅ。あっ、じゃぁ、電源もったいないからぁ。」

 ぼくはこの親子の人生に関われたことに感謝したいと思う。
なんとかこの親子が幸福になれるようここで祈ろうと思う。
あの時「もっとあなたが強くならないと!」と、ぼくは不登校の子供の母親を
叱った。なにを言ってるかHOBOさんよ!この母は強い。強過ぎる!
あの薄暗い避難所で!あの薄ら寒い避難所で!あの汗臭い避難所で!
この母は子供と勉強すると言った。いまこの人生最大の不都合の中で、母と子
の絆を取り戻すと言った。ぼくはただ泣いた。震えがとまらない膝をおさえな
がら、ぼくは泣いた。


HOBO
コメント
この記事へのコメント
HOBOさん。
このお母さんとお嬢さんのことでは、私恥じています。
私は不登校には割合厳しい見方をする方で、この母子さんの
ケースのことを伺ったとき、「ああ、これはお母さんにも
子供を弱くする要因があるのではないかな。」と、厳しい見方を
心の中でしていたのです。
でも、このお二人が地震、大津波の被災地においでになると
HOBOさんから伺ったとき、私は、ああ、なんて自分は非情だったのだろう!
と自分をすごく恥じました。
生きていてくれさえすりゃいい。
なんとでもあとは生きていける。
避難所暮らしで、閉じこもりから脱却した中学生の男の子のことが
新聞に載っていました。
生きていてくれさえすればいい…。
母と子のこころが、きっと強く結ばれる…
私もそれを信じます。

HOBO さん。出会いはすばらしいですね。

2011/04/17(日) 01:49:48 | URL | 彼岸花 #bKDOO.Zg[ 編集]
彼岸花さん
いやいや彼岸花さん、ぼくも同じです。
ぼくもこのお母さんにはずいぶんひどいことを言いました。
「あなたがそんなに甘いから娘はこうなるんだよ!」って。
それでもその母は
「もしもあの子が死んでしまうようなことがあったらどうするの?」
と言ったのです。まっすぐぼくを見て。

ぼくはきっと、あの日、あの地震のあったあの時刻、
宮古市や気仙沼、山田町や田老町の海の近くにいたら間違いなく死んでいた
んです、彼岸花さん!
ぼくは時間があると必ず海のふちに車を停めて本を読む習慣がありました。
3月10日は田老町にいたのです!
ぼくは地元の人ではないので土地勘がありません。
だから必ず車で逃げたと思います。
ぼくはいくら逃げても海沿いの道をうろうろするだけだったと思います。
ぼくは死んでいた!まちがいなく車の中で!息をしながら眼鏡も流されて!
ああ!ぼくは死んでいた!
このことを書いたことはありませんがぼくは多賀城地区でこれに似た経験を
したのです。ぼくは4日で避難所を逃げたしたのにこの親子はまだそこにいる!
たまたまぼくは3月11日だけ仙台の多賀城にいました!次の日もその次の日もまた
海沿いの街に行き、色んな子供たちと合う予定だったのです!
運命というものはあるんですね。ぼくはとても運がいい。
この親子も運が良かったと思うべきだな。
余震よ、どうかこの親子をこれ以上いじめないでほしい。
この子はきっと強くなれるだろうなぁ。
良かったなぁ。

彼岸花さん、
どうもありがとう!

HOBO
2011/04/17(日) 03:05:17 | URL | Mr.HOBO #-[ 編集]
HOBOさん。ほんとに紙一重のところで命拾いなさったのですね。
亡くなられた多くの方のことを想えば、「よかった」という言葉は、
とても使えないけれど、それでもあなたがご無事でいてくださったことを、
こころからありがたいと思います。
コメントを読んで、ぞうっとしました。
ほんとに…。

HOBOさん。この経験は、言葉で語れるものではないでしょうね…。
ただ、膝まづずいて、何かに向けて祈りをささげるしか。
言葉はなんと虚しいものでしょうか。

ただ、生かされたあなたが、これからの人生を、雄々しく
そして思いっきり生きていってくださること。それを強く願うばかりです。
そのお母さんとお嬢さんも…。

2011/04/17(日) 22:46:36 | URL | 彼岸花 #bKDOO.Zg[ 編集]
彼岸花さん
じつはもう少し時間が必要かなと思ってます。
なすすべが無いなどと言っていてはいられないですから、
やはり強くならなければと思いますね。
ぼくなんか家も命もありますからね。頑張るのみです。
ど真ん中にいるときはいつも作品ができません。
すこし時間と距離をおけば必ず震えるような作品ができると思います。
もうすこしだ。

彼岸花さんへ

HOBO
2011/04/20(水) 11:09:55 | URL | Mr.HOBO #-[ 編集]
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